歴史と世界

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歴史

グレート・ジャーニー0:ビッグバンから

はじめに 現代社会はかつてない速さで変化しています。技術革新とグローバル化が進む中で、私たちの暮らしや価値観は日々書き換えられています。しかしその進歩の影には、社会構造の揺らぎと新たな不安が潜んでいます。どこに立って生きるべきか、その足場さ…

グレート・ジャーニー:人の歴史

はじめに 人類の長い旅――それが「グレート・ジャーニー」です。ホモ・サピエンスがアフリカの地を出発し、やがて地球上のあらゆる地域へと広がっていった。その壮大な旅路を、ここで改めてたどってみたいと思います。 この旅は、単なる「移動」ではありませ…

文明と交易

はじめに 人類の歴史を振り返ると、文明の発展は常に「交流」と「交易」によって支えられてきたことがわかります。どれほど独自性のある文化であっても、他の文化との接点を持たなければ、それはあくまで一地域に限定された「文化」に過ぎません。 「文明」…

世界史と日本史

はじめに 私たちが「歴史」として学んでいるものは、当時の施政者や権力者の視点に大きく依存しています。残された文献の多くも、ほとんどが権力者の手によって編まれたものです。 一方で、庶民の生活や声は歴史の主流にはほとんど記録されませんでした。圧…

ナショナリズムとグローバリズム

はじめに 近代から現代に至るまで、世界を大きく揺り動かしてきた二つの潮流があります。それが ナショナリズム と グローバリズム です。両者は、ときに手を取り合い、ときに鋭く対立しながら、社会や国際秩序の姿を形作ってきました。 とりわけインターネ…

アメリカの「信仰の自由」

はじめに カーク氏の暗殺は、アメリカ社会の分断を決定的なものとしました。さらに、近年の関税政策は同盟国にも負担を強いる形となり、冷戦時代には考えられなかった状況が生まれています。従来の資本主義は「反ソビエト共産主義」という枠組みの中で機能し…

進歩は人類を幸福にした?:「サピエンス全史」

はじめに ユヴァル・ノア・ハラリ氏の『サピエンス全史』は、私たちの歴史観を根本から揺さぶる一冊です。彼は、人類が「進歩」と信じてきた出来事の多くが、必ずしも幸福をもたらしたわけではなく、むしろ新たな不幸や格差の始まりでもあったと指摘します。…

階層社会と自然破壊の記憶:農耕社会

はじめに もし人類が今も狩猟採集生活を続けていたら、私たちの社会は一体どうなっていたでしょうか? 今、私たちが当たり前だと思っている「家」「所有」「国」といった概念は、存在しなかったかもしれません。これらの概念はすべて、人類が農耕を始めたこ…

船と輸送の歴史 ― 川と海が結んだ古代の道

はじめに 人類の歴史は「移動」と「交易」の歴史でもあります。道が整備されるよりも前から、川や海は自然の「道」として人々を運び、物や文化を結びつけてきました。私たち現代人が、見落としやすいところですが、船の発達は単なる輸送手段にとどまらず、文…

宗教とは何か その功罪

はじめに 宗教とは、人間が生み出した「物語=フィクション」でありながら、これほど多くの人々が長い歴史の中で共有してきました。そこには、宗教が人間にとって根源的な意味を持ち続けてきたこと、そしてホモ・サピエンスが地球上で最大の集団を形成し得た…

明治維新とは?―理想と現実

はじめに 「維新」という言葉は、今なお私たちの暮らしの中に深く息づいています。政党の名前に用いられたり、大河ドラマの題材になったりと、明治維新は多くの日本人にとって「希望に満ちた新時代の幕開け」というイメージで語られがちです。 しかしその一…

反知性主義:常識を打ち破るポピュリズム

はじめに 最近の世界政治を眺めると、「常識を打ち破る」として支持を集める動きが目立ちます。アメリカにおけるトランプ氏の再登場、日本における参議院選挙での参政党の躍進は、その象徴的な事例といえるでしょう。その背景には、現代社会に深く根を下ろす…

ヨーロッパとアメリカのキリスト教

はじめに 「キリスト教」と聞くと、多くの人は一つの大きな宗教を思い浮かべるかもしれません。しかし実際には、その姿は時代や地域によって大きく変化してきました。もともとは古代ローマ帝国によって禁止されたユダヤ教の一派として始まったキリスト教が、…

南アメリカの食材たち :旧大陸への広がり

はじめに ジャガイモ、トマト、トウモロコシは、私たちの食卓に日常的に並びますが、これらはすべて、南アメリカ大陸が原産です。今ではヨーロッパ、アジアなどユーラシア大陸全域で「地元の食材」として根付いています。タピオカの原料となるキャサバもブラ…

情報伝達の歴史:グローバル化社会への道

はじめに 私たちは日々、スマートフォンで話し、調べ、メッセージを送り合いながら、当たり前のように情報をやり取りしています。しかし、この便利さは一朝一夕に得られたものではなく、叫びから始まり、言葉へ、文字へ、電気信号や無線、さらにはデジタル化…

文字の発明:文明を築いたもの

はじめに 私たちの文明にとって、文字の発明は極めて大きな転機でした。音声は一瞬で消えてしまいますが、文字は長く保存できます。数千年経った文字が刻まれた石もあります。 文字は視覚的に固定化する手段です。特に、交易の記録、土地や財産の所有権の証…

言語と知能:ホモサピエンス種から「Human」へ

はじめに あなたは今、こうして文章を読んでいます。そして、言語で考えていると思います。聴覚に障害のない人なら、おそらく頭の中で言葉が音として響いていることでしょう。聾唖者の場合、その音は響かないかもしれませんが、それでも彼らもまた言語を用い…

幕藩体制と江戸時代の税金制度:身分制度と儒教

幕藩体制の概要 江戸時代(1603年 - 1868年)は、徳川家康が確立した幕藩体制を基盤とする、日本独自の統治形態が特徴的な時代でした。この体制は、中央政府である江戸幕府が全国の大名を直接統制しつつ、各藩がその領地内では独自の自治を行う分権的な仕組…

宗教の発生とその背景

はじめに 宗教は、人類の歴史において極めて重要な役割を果たしてきました。その起源について考察することは、私たちがどのようにして現代社会に至ったのかを理解する鍵となります。 宗教 - Wikipedia 1. 宗教の始まり 宗教の起源を明確に特定することは難し…

日本の戦後経済史を振り返る

はじめに 日本は、戦後の復興から高度経済成長を経て、バブル崩壊後の長期不況に至るまで、劇的な変遷を経験してきました。しかし、近年、特に若い世代の間では、日本がかつて非常に貧しい時代を経験してきたことが十分に理解されていないように思えます。こ…

皇国史観の影響と課題

1. 皇国史観とは? 皇国史観とは、日本の歴史を「天皇を中心とした国家の発展」として説明する歴史観です。この思想は、明治維新以降に国家体制の強化を目指して形成され、特に教育や政策の中で用いられるようになりました。皇国史観は、天皇の神聖性や日本…

アメリカ合衆国史:二つの世界大戦

以下はアメリカ合衆国の第1次世界大戦から第2次世界大戦までの年表です。 第1次世界大戦期 (1914-1918) 1914年 第1次世界大戦勃発(アメリカは中立を宣言)。 1915年 ドイツの潜水艦が英客船ルシタニア号を撃沈(128人のアメリカ人が犠牲)。 アメリカ国内で…

アメリカ合衆国年表1:独立まで

アメリカ合衆国の「植民地時代と独立(1492年~1776年)」の年表です。 植民地時代の開始 1492年: クリストファー・コロンブスが新大陸を発見。スペインがアメリカ大陸での植民活動を開始。 1513年: フアン・ポンセ・デ・レオンが現在のフロリダを探検。 156…

民主主義:その多様性と脆弱性

民主主義の歴史 民主主義は、権力を一部の人に集中させず、すべての人々が共有するという理念に基づいた政治体制です。その起源は古代ギリシャに遡りますが、当時の「人」の定義により適用範囲が制限されていました。民主主義には本質的な欠点もあり、常に危…

ホモ・サピエンスが繁栄した理由:他のヒト属との比較

はじめに 人類の歴史において、ホモ・サピエンスが生き残り、繁栄を遂げたことは大きな謎の一つです。かつては、地球上には様々なヒト属が存在していましたが、なぜホモ・サピエンスだけが生き残ることができたのでしょうか?今回は、ホモ・サピエンスと他の…

船・航海技術と文明の進化

はじめに 人類が水上交通手段を発明したことは、食料確保のためだけではなく、文明の発展に大きな影響を与えました。船の登場によって、人類は行動範囲を広げ、重い荷物を遠くまで運ぶことができるようになり、これが広範囲での交易を可能にしました。この交…

言語と交易: 日本語の複雑性

はじめに 三内丸山遺跡などの縄文遺跡が世界遺産に登録され、縄文文化が改めて注目を集めています。縄文文化は以前から憧れを込めて語られることがありましたが、実際に古代の人々の生活はどのようなものだったのでしょうか。 最新の研究によれば、有史以前…

歴史から見たLGBT

はじめに LGBTの世界史は非常に長く、どの地域にありますが、時代によって大きく異なります。 つまり、ホモサピエンスに元来ある性質が、文化によって捉えられ方が違ってくるのだろうと思います。 ここでは、その歴史の主要な流れと重要な出来事を簡単に紹介…

縄文人の遺産と影響

日本人のルーツとして、縄文人が注目されていますが、その捉え方には一種の憧れや、ファン心理に似た危うさを感じます。日本は火山性土壌が多く、骨が残りにくいため、縄文人の研究はまだ十分に進んでいない現状があります。比較として、同時期に存在した古…

武家政権の影響と西洋文化

はじめに 封建時代の日本は、鎌倉幕府、室町幕府、そして江戸幕府という三つの武家政権を中心に展開し、それぞれの時代で政治体制の変遷や京都との関係、西洋との接触と影響が顕著でした。本ブログでは、これらの時代の特徴に焦点を当て、特に日本の文化が西…