歴史と世界

私達の「常識」をホモサピエンスの歴史から見る

経済システム概観:安倍政権への道

        はじめに

日本経済は長年にわたり「ゼロ金利」という異常な環境に置かれてきました。近年こそ名目金利はわずかに上昇しましたが、物価上昇率を差し引いた実質金利はむしろマイナス幅を拡大させています。つまり、銀行にお金を預けてもその価値は減り続けるのです。

資本主義とは本来、「お金がお金を生む仕組み」によって、人々が明日への期待や豊かさを実感できる経済システムです。しかしゼロ金利下では給与は上がらず、幸福感を得ることは難しくなります。加えて、社会保険料や税負担の増加が手取り収入を減らし続けています。社会保障費増加の原因追及や、名目金利の上昇を喜ぶ記事は見かけますが、根本的な構造問題にはなかなか目が向きません。

この状況の出発点は、米国の「双子の赤字」が問題視され始めた時期にさかのぼります。1985年のプラザ合意は、経済の歪みを是正するつもりが、日本経済をバブル景気へと導き、その崩壊によって30年以上にわたる低成長と賃金停滞を招きました。近年では円高も重なり、実質賃金はさらに減少しています。この間、高齢化と少子化が急速に進み、社会保険財政は深刻な危機に直面しています。

米国でトランプ政権が誕生したり、世界各地で、ポピュリズム的手法で極右と言われる人たちが支持を集めているのも、こうした経済不安や既存システムへの不信が影響しています。
個別の問題もそれぞれ大きく複雑ですが、俯瞰してみると、より大きな経済システムそのもが疲弊しているのが見えてきます。私はそれを長期に捉え、その一環としての30年以上の日本の不況と安倍政権へと至った道を分析しようと、このブログを作りました。

                           過去の事例

第一次世界大戦(1914〜1918年)は、単なる軍事衝突ではなく、社会構造や人々の思想・価値観にも大きな影響を与えました。

ヨーロッパの階級社会

  • 上流階級:貴族や富裕な資本家、地主が政治・軍事の主導権を握る。
  • 中産階級:小規模商人、官僚、専門職。戦争では徴兵や戦費負担に苦しむ。
  • 労働者階級:工場労働者、農民など。戦争が始まると戦争経済や動員で影響を受ける。

国家と国民意識の形成

ナショナリズム(民族・国家への忠誠心)が強くなり、兵役を「義務」と考える傾向が出来ました。

帝国主義の競争により、国民は自国の利益や威信のために戦争に動員され、安い労働力に支えられ、総力戦を可能にしました。

社会構造に与えた影響

動員と社会の一体化が進みました。その結果男性は前線に送られ、女性が工場や農業に従事することで、家族や地域社会の役割を分担するようになりました。

国家の統制下で物資の配給制が導入され、日常生活に国家の影響が浸透しました。

階級間の緊張

軍隊では、貧しい労働者や農民は前線で命を張る一方、上流階級は比較的安全な役割を担うことが多く、不満が蓄積しました。その結果、戦後には革命や労働運動の高まりにつながりました。(例:ドイツやロシア)。

経済構造の変化

戦争経済のために工業生産が急増し、兵器産業や化学産業が発展しました。

戦争債務やインフレーションにより、中産階級の生活が圧迫されることになりました。

愛国心と犠牲意識

初期は「祖国のために戦う」という愛国心が強く、国民全体が戦争を支持する傾向がありました。このことで、安い労働力が得られることになりました。

しかし、戦争の長期化・大量死で幻滅感が広がりました。

戦争の現実と失望

塹壕戦や毒ガス、機関銃による殺戮で、戦争が「栄光」ではなく、極めて悲惨なものと認識されました。

戦争体験を描いた文学・芸術(例:第一次世界大戦文学の「失われた世代」)が登場しました。

平和意識と社会改革の要求

戦争体験から、平和主義や社会改革を求める声が増加しました。

女性参政権の拡大、労働条件改善、社会保障制度の整備などの動きが加速しました。

戦後の社会構造の変化

帝政は崩壊し、新国家が誕生しました。

ロシア帝国ドイツ帝国オーストリア=ハンガリー帝国は崩壊し、新しい共和国や社会主義国家が登場あいました。

階級・性別役割の変化

女性の社会進出は戦争中の役割を契機に進みました。

騎士など兵隊に変わり、徴兵制で、庶民が兵士となったことで、力を得て、労働運動や社会主義運動が活発化しました。政権としても労働者の意見が無視できなくなりました。

国際社会への影響

大戦で疲弊した各国は、国際連盟を設立したり、軍備に上限を設けるなど、戦争防止や外交の新しい枠組みを模索して行きました。

戦争の悲惨さが世界的な平和意識に影響

第一次世界大戦は、国家・階級・性別・経済・思想のあらゆる側面で社会構造を揺るがし、人々の意識や価値観を大きく変えました。戦争を経験した世代は、その後の文化や政治に深く影響を与えています。

そんな中で、ニューヨーク市場での株価は暴落しました、1929年の世界恐慌です。戦場にならなかったアメリカは、生産設備が無傷でした。そのため、戦場となったヨーロッパに変わって、生産することとなり、好景気であったアメリカでしたが、大量生産によって供給過剰になりました。株価暴落だけでなく、それまでの経済体制の行き詰まりでした。世界規模の金融危機へ波及し、世界恐慌をきっかけに「今の資本主義のままでは不安定」という認識が広がり、各国は異なる方向で修正を試みました。

西欧諸国は、ケインズ主義経済を採用し、 国家が積極的に経済に介入(公共事業・社会保障・金融政策)して需要を創出し、乗り越えていきました。これは、修正資本主義と言われ、大きな政府を作る事になりました。

ロシアと周辺諸国は、共産主義による、計画経済で生産のコントロールする事を採用し、 その組織として、ソビエトを作り連邦化しました。この制度では、国家権力が非常に強大になる必要がありました。ソ連は「恐慌に無縁の国」として宣伝し、資本主義と対立して行きました。

一方。生活苦や将来不安は、ドイツ・イタリア・日本では ファシズム軍国主義を台頭させ、第2次世界大戦へ突き進みました。

昭和恐慌 - Wikipedia

ヴァイマル憲法 - Wikipedia

日本の軍国主義大正デモクラシーを出発点としています、ナチスドイツもワイマール憲法から生まれました。いずれも民主主義の中で出発しました。集団心理が働い亜結果です。現在に生きる我々も早いうちに、その目を積んでおかないといけません。早期に積もうとする行為は時々大きな批判を受けますが、放っておけば手遅れになります。

ソ連を中心に共産主義体制を強化し、西側諸国は修正資本主義を採用しました。それが戦後の冷戦(共産主義陣営と自由主義陣営に分かれて戦う。)につながりました。共産主義者は国際協調を謳い。自由主義者は、市場の拡大を狙いました。

共産主義 - Wikipedia

まとめれば、「1929年の恐慌が資本主義の限界を露呈させ、修正資本主義と共産主義の分岐点となり、第2次世界大戦後の冷戦に至った」と言えます。

第一次世界大戦が残したもの

ナショナリズムの誕生と国民国家の形成: 民族主義ナショナリズム)は、一般的にフランス革命ナポレオン戦争を経て確立されたと考えられています。それまでの戦争は君主や貴族の利害が中心でしたが、ナポレオン戦争では「フランス国民」という意識が兵士や国民に浸透しました。これにより、国家のために戦うという意識が生まれ、国民国家が形成されていきました。

総力戦と国民の動員: 第一次・第二次世界大戦のような総力戦では、兵士だけでなく、銃後で働く労働者、食料や物資を節約する国民など、国全体が戦争遂行体制に組み込まれます。このような状況下で、国民を一つにまとめ、犠牲を厭わないようにするために、民族主義が利用されました。「自国を守るため」「民族の誇りを守るため」といったスローガンは、国民の強い連帯感と敵国への敵愾心を煽るのに効果的でした。

植民地での民族主義: 植民地でも、宗主国との独立戦争や抵抗運動を通じて民族主義が形成されました。共通の敵(宗主国)と戦うことで、異なる部族が「一つの民族」としてのアイデンティティを確立するきっかけとなりました。

第2次世界大戦でも、戦場とならなかったアメリカは、戦時特需によって一気に「世界の工場・銀行」となり、ヨーロッパ諸国に巨額の融資を行う立場へと変わりました。自由主義陣営のリーダーとして、圧倒的に強い経済規模となりました。

      米ドルの基軸通貨化と経済変化

ドルの基軸通貨
第二次世界大戦後、米ドルはブレトンウッズ体制のもとで「金と交換できる唯一の通貨」とされ、国際取引の決済において圧倒的な地位を占めるようになりました。各国の政府や企業は国際貿易や金融取引のためにドルを保有せざるを得ず、ドルは基軸通貨となりました。

1971年に米国は金との兌換を停止し、金本位制から管理通貨制度へ移行しました。これによりドルは「金の預かり証」から、米国政府の信用に基づく法定通貨へと変わり、中央銀行は金準備に縛られない通貨発行の自由を得ました。その結果、ドルは米国経済と軍事力を背景に、国際金融の中核として膨大に流通するようになりました。ドルの需要が増したという事で、供給量と需要量のタイムラグが大きくなりました。これが米政府の双子の赤字の処理を難しくしました。

現在、米国における貨幣は政府が発行し、紙幣はFRBが発行主体ですが、印刷自体は財務省印刷局が担い、法的には「FRBの負債」として存在しています。

 ブレトン=ウッズ会議/ブレトン=ウッズ体制

ブレトン・ウッズ協定 - Wikipedia

【ブレトンウッズ体制】目的や内容、問題点などわかりやすく解説│Web大学 アカデミア

米国経済の構造転換
米国は高コストな製造業では新興国と競争できないと判断し、ソフトウェアやITサービスなどの知識集約型産業へと軸足を移しました。ネットを中心としたデジタル技術を活用し、現地の人材を活かすビジネスモデルを構築することで、労働コストの高さを克服してきました。

ソフトウェアは開発に多大なコストを要するものの、一度完成すれば低コストで無限にコピー可能であり、利益率は製造業をはるかに上回ります。この仕組みにより、成功した企業には巨額の利益が集中し、多数のビリオネアが誕生しました。その一方で、従来の製造業に従事していた労働者は取り残され、賃金停滞や雇用不安に直面しました。こうした地域は「ラストベルト(Rust Belt)」と呼ばれています。

さらにラストベルトには、米国移民初期の価値観を重視する人々が多く、福音派や聖書無謬説が今なお息づいています。多くの日本人は笑うかもしれませんが、聖書から導かれた「地球は紀元前4004年10月23日(日曜日)の夜に創造された」という話は、彼らにとって信仰ではなく現実であります。そして、科学的な説明を「見てもいないのに事実だと思い込んでいるだけ」と退けます。聖書と矛盾する情報は「フェイクニュース」とされ、SNSを通じ拡散していくのです。こうして、多くの「陰謀論」や「都市伝説」が生まれました。

バイブル・ベルト - Wikipedia

反知性主義 - Wikipedia

         日本の対応

日本でもかつてはソフトウェアエンジニアリングの発展が見られました。しかし、行政はこうした変化を十分に理解・支援できず、むしろ芽を摘んでしまう結果となりました。これが長期不況を招いた一因であると考えられます。

一方、EUではマイクロソフトやアップルなどの巨大IT企業に対し、優越的地位の乱用によって不当な利益を得ているとして、繰り返し訴訟や規制が行われています。ところが日本では、ほとんどこうした動きが見られません。その背景には、行政機関の上層部にソフトウェアやデジタル技術に精通した人材が不足していることがあると思われます。

日本の官僚組織には、変化を嫌う体質や、「難しいことは混乱を招くから避けるべきだ」という文化的傾向があります。その結果、新しい技術や産業構造の変化に柔軟に対応できず、国際的な競争力を失う一因となっています。

近年、日本の歌手やアスリートでも世界的に活躍する人々が増えてきました。これは単なる個人の才能だけでなく、グローバル化SNSの影響が大きいと考えられます。SNSを通じて、国境を越えて情報や評価が直接共有され、国内にとどまらず世界的な舞台に直結する環境が整ったからです。

この仕組みの基盤には、インターネットを中心としたソフトウェアエンジニアリングがあります。つまり、情報技術の発展が文化やスポーツの分野にまで波及し、日本から世界へと活躍の場を広げる土壌を作り出しているのです。

Winny事件 - Wikipedia

プラザ合意 - Wikipedia

経済 - Wikipedia

     経済システムと政治情勢の概観

1. 資本主義の基本構造

資本主義は「お金(資本)がさらにお金を生み出す」仕組みによって、人々が「昨日より今日が良くなった」と実感できる経済システムである。

2. 好不況の循環

しかし需給予測は難しく、供給過剰になれば価格が下落し、企業は損失や倒産に追い込まれる。このため景気は好況と不況を繰り返す。

3. マルクスエンゲルスの批判

19世紀、マルクスエンゲルスは科学的分析を取り入れ、現体制の矛盾を体系的に批判。社会構造そのものを転換する「革命」を提唱し、既存のパラダイムを根本から変える必要を説いた。

4. 修正資本主義の登場

既得権益層は革命を避けるため、資本主義を一部修正。第二次世界大戦後、連合国側は民主主義と格差是正を理念とし、累進課税や再分配を軸にした「大きな政府」モデルを構築した。

5. 大きな政府から小さな政府へ

大きな政府格差是正に一定の効果をもたらしたが、同時に汚職や非効率の温床にもなった。この批判から小さな政府志向が広がり、累進性は弱まり、格差が再び拡大した。

6,ベルリンの壁共産国家の崩壊

ベルリンの壁崩壊は、ソ連の弱体化と東欧諸国の民主化の動きが結びついて起こった出来事でした。それは単なる物理的な壁の崩壊ではなく、冷戦というイデオロギーの対立構造が終焉を迎えたことの象徴です。この出来事を契機に、東欧諸国の共産主義体制が次々と崩壊し、最終的には盟主であったソ連邦自身も崩壊へと向かいました。これにより、労働組合の意義は小さくなり、また、各国政権も労働者の存在を意識しなくなりました。このことで経済格差は拡がりました。

7. 人々の不安の増大

格差拡大に伴い、不安を抱える人々が増加。「癒し」を謳う施設が街に溢れ、FIRE(早期リタイア)や「静かな退職」、引きこもりなど、社会との距離を置く生き方を選ぶ人も目立つようになった。

8. 新しい指導者と政党の台頭

こうした状況の中で、新しい指導者や新しい政党を求める声が高まり、「日本維新の会」以降、新興政党の数は増えている。

安倍内閣 - Wikipedia

7. 新しい指導者と政党の台頭

こうした状況の中で、新しい指導者や新しい政党を求める声が高まり、「日本維新の会」以降、新興政党の数は増えています。

 

        金利な見方

実質金利とは、概ね「名目金利-インフレ率」で表されます。
実質金利がゼロであれば、将来の購買力は現在と変わらず、生活水準も維持されます。
しかし、マイナスになると同じ金額で買えるものが減り、生活は貧しくなります。逆にプラスであれば、購買力が増し豊かになります。金利を考える時には実質金利で考え、名目金利は参考データとします。

下図を見ると、名目金利の上昇とともに実質金利はマイナスに転じ、日本国債も実質的にはマイナス金利です。
この状態では売上不振も当然であり、財務省が国民を軽視していると感じられます。今後は金利を引き上げ、需要が回復する水準を探る動きが予想されますが、金利上昇は国家財政を圧迫し、日銀保有国債価格下落を招くため、政策判断は難しいところです。

これほど状況が行き詰まっている理由は何か。私は、その原因が現政権の金融政策にあるとは思っていません。日本経済の衰退は、バブル崩壊により起きました。そして、バブル経済プラザ合意で始まったと言われています。この頃からの社会情勢を見ていきましょう。

       日本の経済な流れと安倍政権

1985年のプラザ合意により、急激な円高が進行しました。輸出産業への打撃を緩和するため、日本は金融緩和を行い、結果としてバブル景気を引き起こします。この時期、不動産や株式の価格は異常な高騰を見せ、「土地神話」や「株価永遠上昇説」が信じられていました。しかし、バブル崩壊後は資産価格が暴落し、日本は長期不況=「失われた30年」に陥ります。

バブル経済で税収が増えたため、竹下内閣は地方創生事業の資金として、地方自治体に一律1億円をだしました。

資本主義のタイムラグ

基軸通貨(米ドル)を発行するアメリカも、この資本主義の「行き詰まり構造」から逃れることはできません。基軸通貨は世界的な需要があるため、問題が顕在化するまで大きなタイムラグが生じます。バイデン政権もこの構造的問題を克服できず、その不満が政治的エネルギーとなって「トランプ現象」を生み出しました。

経済格差という資本主義のエンジン

資本主義は本来、格差をエンジンとして成長してきました。成功すれば利益を得て、失敗すれば市場から退出する。格差は競争の結果であり、効率化や革新の原動力となります。ただし、この仕組みはお金を使う事が、前提です。累進課税などによる再分配が不可欠で、格差を放置すれば経済的・社会的な不安定を招きます。20世紀までは労働運動によりある程度解消していましたが、ベルリンの壁が無くなり、ソ連邦を中心とした共産圏は崩壊しました、中国には市場経済の国となり、共産党独裁だけの権威コックとなりました、経済格差は著しく、平均輸入が少ないにも関わらず、ビオネリアの数は米国に次いでいます。

「小さい政府」と再分配機能の崩壊

近年は「小さい政府」志向が強まり、再分配機能が弱体化しました。その結果、資産を多く持つ人々は経済的な影響力=社会的影響力を強めています。これは単なる金持ちではなく、政治や世論、企業戦略にまで影響を及ぼす存在です。こうして超富裕層=ビリオネアが次々に誕生し、その存在が資本主義の新たなエンジンとなっています。

安倍晋三氏の政策

安倍政権は、国債発行によって景気を下支えしました。黒田日銀は、政府が発行するほとんど金利の付かない国債を長期にわたり大量購入し、財政面からも支え続けました。「異次元の金融緩和」とは「市場経済を無視して、金利が低い日本国債を買う」と言う意味です。
その結果、国債残高は異常な水準まで積み上がり、政策金利を引き上げれば既発国債が大幅に値下がりするため、金利を上げにくい状況になっています。

黒田東彦 - Wikipedia

安倍内閣 - Wikipedia

近年の物価高騰の主因は、経済的実力を超えた円安です。その背景には、特にアメリカとの金利差があります。円安は輸入物価を押し上げ、さらに昨年・今年の異常気象による不作が重なり、食料や日用品の価格が急騰しました。これにより庶民の生活は大きく圧迫されています。

もし耐えきれず金利を引き上げれば、国債利払い負担の増加に伴って公共サービスの削減や国民負担率の上昇を招き、国民生活をさらに苦しめます。その結果、財務省前での抗議デモが発生する事態となりました。

国など 政策金利
アメリ 4.25%–4.50%
イギリス 4%
カナダ 3%
ユーロ圏 2%
日本 1%

安倍晋三氏は、自著『美しい国へ』で掲げた理念をもとに政治を進めました。

第2次安倍政権、突然の幕引き 最長記録更新したばかり:朝日新聞

その過程で、自身に対するマスコミや専門家からの批判を「反日」として切り捨て、その論法を支える実動部隊を各分野で養成しました。
このネットワークは現在も機能し続けており、参政党の躍進や石破茂氏の退陣など、政界や世論に大きな影響を与えています。

安倍政策は、『美しい国へ』構想が主眼で、経済対策は二の次であった事が解ります。ですから、経済対策を期待していた人からは信頼されなくなった一方で、『美しい国へ』構想を支持する人からは絶賛されるのでしょう。

2024年の平均手取り給与に物価上昇率を加味すれば、昨年の平均給与はは1990年の80~90%になります。

        『美しい国へ』構想

安倍晋三氏は2012年(平成24年)12月26日 - 2020年(令和2年)9月16日まで、日本の首相を務めました。

安倍晋三氏に2006年の著書『美しい国へ』を発刊しました。その主な構成と内容を要約すれば以下になります。

目次構成

  • 第1章 わたしの原点
  • 第2章 自立する国家
  • 第3章 ナショナリズムとはなにか
  • 第4章 日米同盟の構図
  • 第5章 日本とアジアそして中国
  • 第6章 少子国家の未来
  • 第7章 教育の再生

要約

書籍は、「日本という国のかたちが変わろうとしている」という導入文で始まり、保守の理念、外交、安全保障、社会保障、教育、ナショナリズムを包括的に論じています

自立する国家構想
日本が「真に主権を有する国家」として自立し、国益を堂々と主張できる存在であるべきだと強く訴えています。

ナショナリズムと誇り
「真のナショナリズムとは排外主義ではなく、国を愛する健全な思い」を意味するとし、日本人が歴史や伝統に誇りを持つことの重要性を説いています。

対米同盟とアジア協調
日米同盟を基軸としつつ、アジア諸国との関係構築、特に「アジア太平洋民主主義G3+米国」(日本、インド、オーストラリア+米国)による対話体制の構想も提唱されています。

安全保障と北朝鮮対応
例えば、拉致問題に対する「経済制裁は、政権中枢への資金流出を止めるためだ」という戦略を示し、毅然とした姿勢を示しています。

少子化社会保障
深刻な少子社会の到来に対し、未来への備えとして教育や社会保障の再構築の必要性を訴えています。

教育の再生
教育の質低下や待機児童問題、学力低下、賃金格差に言及し、国家の将来を担う世代を育てる教育政策の重要性を強調しています。

評価・意義
読者レビューでは、「日本人の誇りと自信を取り戻すきっかけになった」「理想と現実を主体的に考えるようになった」といった声があります。また、アメリカインドの識者からは、安倍政権の外交戦略の原点と位置づけられることもあり、日本の戦略的な役割を再定義する一冊と評価されています。

まとめ

  • 保守の再定義:「真の保守」を追求し、国を愛することと排他主義を区別
  • 安全保障と外交:自立した国家の構築と、米国およびアジア諸国との協調を両立
  • 社会政策:少子高齢化への具体策、教育の刷新
  • 歴史認識と誇り:日本人が過去を否定的に捉えるのではなく誇りを持つ姿勢

首相としての施策は「美しい国」構想が主体であり、経済の立て直しは日銀任せであってことが解ります。そして、黒田総裁が「異次元の金融緩和」でそれを支えました。異次元と言うと新しい事を始めるような印象を持ちますが、市場を無視して、金利が付かない国債を買うというものでした。いわゆる「マネタリズム」です。これには、国内外からの支持もあったから可能でしたが、就任当初は2年で達成できるとしていたインフレターゲット2%は任期中達成できませんでした、

インフレ率とは「貨幣価値の下落」を示し、物価上昇率とは「物価そのものの上昇」を指します。しばしば混同されますが、給与の上昇と物価の上昇が同じであれば、生活水準は変化しません。ところが現在の日本では、実質給与や実質利息がマイナスとなっています。

インフレ目標を2%に設定しているのは、米国FRBの方針を参考にしたものです。この2%という数値は、物価と給与の上昇に一定のタイムラグがあることを前提にしており、安定的に維持されれば人々が大きく意識しない程度の水準とされています。

https://gendai.media/articles/-/75561#google_vignette

赤木ファイル開示 公文書改ざん最初の指示は「安倍晋三、安倍昭恵、麻生太郎」隠しだった(赤澤竜也) - エキスパート - Yahoo!ニュース

「森友」財務省 文書 改ざん問題 最新ニュース|NHK NEWS WEB

美しい国 - Wikipedia

安倍晋三 - Wikipedia

アベノミクス - Wikipedia

アベノマスク - Wikipedia

       まとめ

リフレ派経済学は「世の中に出回るお金を増やせば商業活動が活発になる」と考えます。実際には、資金の多くが経営者や企業の内部に蓄積され、必ずしも消費や生産性向上につながる投資に回っていません。その結果、都内の新築マンションは2億円近い価格となり、一般の家計からは手の届かない水準にまで高騰しています。

さらに、中国をはじめとする海外の富裕層が日本のマンションや賃貸物件を所有したり、リゾート開発に参入することが増えています。これは資本の流入という側面もある一方で、経済格差の拡大や、法制度を十分理解していない(あるいは意図的に無視する)投資行動を招き、地域社会に問題を生じさせています。

こうした状況は、単なるマネーの供給拡大だけでは解決できません。我が国は、資金の流れが健全に実体経済へと回る仕組みを整備し、外国資本の流入に対しても社会全体の利益と調和するルールを設ける必要があります。新しい21世紀の経済システムとして、単なる金融緩和に頼るのではなく、労働・生活・地域社会を基盤とした持続可能な経済のあり方を模索していくことが求められます。

 

---------------資料--------------

2025年フォーブス誌の長者番付上位30です。

順位 名前 関連 年齢 資産額
(10億$)
資産額
(兆円)
1 イーロン・マスク テスラ、SpaceX アメリ 53 342 49.59
2 マーク・ザッカーバーグ Facebook(Meta) アメリ 40 216 31.32
3 ジェフ・ベゾス Amazon アメリ 61 215 31.18
4 ラリー・エリソン Oracle アメリ 80 192 27.84
5 ベルナール・アルノー LVMH フランス 76 178 25.81
6 ウォーレン・バフェット バークシャー・ハサウェイ アメリ 94 154 22.33
7 ラリー・ペイジ Google アメリ 52 144 20.88
8 セルゲイ・ブリン Google アメリ 51 138 20.01
9 アマンシオ・オルテガ インディテックス(Zara) スペイン 89 124 17.98
10 スティーブ・バルマー Microsoft アメリ 69 118 17.11
11 ロブ・ウォルトン ウォルマート アメリ 80 110 15.95
12 ジム・ウォルトン ウォルマート アメリ 76 109 15.81
13 ビル・ゲイツ Microsoft アメリ 69 108 15.66
14 マイケル・ブルームバーグ ブルームバーグ アメリ 83 105 15.23
15 アリス・ウォルトン ウォルマート アメリ 75 101 14.65
16 ジェンスン・フアン NVIDIA アメリ 62 98.7 14.31
17 マイケル・デル Dell アメリ 60 97.7 14.17
18 ムケシュ・アンバニ リライアンス・インダストリーズ インド 67 92.5 13.41
19 カルロス・スリム テレフォノス・デ・メヒコ メキシコ 85 82.5 11.96
20 フランソワーズ・ベッテンコート・マイヤーズ ロレアル フランス 71 81.6 11.83
21 ジュリア・コーク コーク・インダストリーズ アメリ 62 74.2 10.76
22 チャールズ・コーク コーク・インダストリーズ アメリ 89 67.5 9.79
23 張一鳴 ByteDance(TikTok) 中国 41 65.5 9.50
24 チャンポン・ジャオ(趙長鵬) Binance(バイナンス) カナダ 48 62.9 9.12
25 ジェフ・ヤス サスケハナ・インターナショナル アメリ 66 59.0 8.56
26 鍾睒睒 農夫山泉 中国 70 57.7 8.37
27 トーマス・ピーターフィー インタラクティブ・ブローカーズ アメリ 80 57.3 8.31
28 ゴータム・アダニ アダニ・グループ インド 62 56.3 8.16
29 馬化騰(ポニー・マー) テンセント 中国 53 56.2 8.15
30 柳井正 ファーストリテイリング(ユニクロ) 日本 76 45.1 6.54

29人が500億ドル(7.35兆円)以上です。1年で1億ドル(147億円)使ったとすれば、500年かかります。これは資産が使うためでないことを意味しています。資本主義など、現存するあらゆる経済原理は、貨幣経済を前提としていて、」お金」を使うことを前提としています。

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順位 国名 長者人数
1 🇺🇸 アメリカ合衆国 902人
2 🇨🇳 中国(本土+香港) 450人
3 🇮🇳 インド 205人
4 🇩🇪 ドイツ 171人
5 🇷🇺 ロシア 140人
6 🇨🇦 カナダ 76人
7 🇮🇹 イタリア 74人
8 🇭🇰 香港 66人
9 🇧🇷 ブラジル 56人

国別で、集計したビオネリア(純資産が10億ドル=1470億円以上の人)数です。

共産国家であり、国民が平等であるはずの中国が世界第2位のビオネリア数です。ここららも、独裁だけ残った共産国家の変貌が解ります。

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日本はプラザ合意以降、バブルと長期不況を経験しています。

  • 資本主義は格差をエンジンとするが、それには、再分配が不可欠

  • その結果税金が上がり、大きな政府となる
  • 行政の効率が下がり、国民の不満は増大する
  • お金がない層には政治力もないため、彼らのために政策は採られなくなる
  • 政治を効率化して、小さな政府(新自由主義)となる
  • 小さい政府化で再分配が崩れ、経済格差は増大する。
  • 富裕層は物はすでに持っていて、ほしいそうには「お金」がないので、経済は停滞する
  • ウルトラ富裕層は何代にわたり、資産を維持
  • 資産は使うより、政治力の大きさとなる
  • 固定化した社会

資本主義は単なる経済システムではなく、政治・社会・文化のすべてと密接に結びついています。再分配を伴わない格差拡大は、最終的に資本主義そのものの持続性を脅かそうとしています。

------------------20世紀からの世界史年表-------------------

20世紀前半(1901年〜1950年)
1905年: 日露戦争終結ロシア革命(第1次)が勃発し、ロマノフ朝が動揺。

1914年: 第一次世界大戦勃発。オーストリア=ハンガリー帝国のフェルディナント大公夫妻がサラエボで暗殺されたことが引き金となる。

1917年: ロシア革命(2月革命と10月革命)により、ロマノフ朝が崩壊し、ソビエト政権が樹立される。

1918年: 第一次世界大戦終結ドイツ帝国オーストリア=ハンガリー帝国などが崩壊。

1919年: パリ講和会議ヴェルサイユ条約が締結され、国際連盟が設立される。

1929年: 世界恐慌が勃発。アメリカのニューヨーク株式市場の株価大暴落(暗黒の木曜日)が引き金となり、世界経済に深刻な影響を与える。

1933年: ドイツでアドルフ・ヒトラーが首相に就任し、ナチス政権が誕生する。

1939年: 第二次世界大戦が勃発。ドイツ軍がポーランドに侵攻したことが開戦のきっかけとなる。

1941年: 日本が真珠湾攻撃を行い、太平洋戦争が始まる。

1945年: 第二次世界大戦終結。日本に原爆が投下され、ドイツと日本が降伏する。国際連合(UN)**が設立される。

1947年: インドとパキスタンがイギリスから独立。

20世紀後半(1951年〜2000年)
1949年: 中華人民共和国が成立。

1950年: 朝鮮戦争が勃発。

1955年: ワルシャワ条約機構が設立され、東西冷戦の構造が固まる。

1961年: ベルリンの壁が建設される。

1962年: キューバ危機が勃発。米ソ間の核戦争の危機が最高潮に達する。

1964年: 東京オリンピックが開催される。

1965年: ベトナム戦争が本格化する。

1969年: アポロ11号が月面着陸に成功。

1973年: 第四次中東戦争と石油危機(オイルショック)が発生。

1989年: ベルリンの壁が崩壊。東欧の民主化運動が進展する。

1991年: ソビエト連邦が崩壊し、冷戦が終結する。

1993年: 欧州連合EU)が発足。

1997年: 香港が中国に返還される。

1999年: ユーロが単一通貨として導入される。

21世紀(2001年〜現在)
2001年: アメリカで同時多発テロ事件が発生。アフガニスタン戦争が始まる。

2003年: イラク戦争が始まる。

2008年: リーマン・ショック世界金融危機)が発生。

2011年: 東日本大震災が発生。アラブ世界で民主化運動(アラブの春)が広がる。

2015年: パリ協定が採択され、地球温暖化対策の国際的な枠組みが合意される。

2020年: 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に流行。

2022年: ロシアがウクライナに侵攻。

2024年: パリ・オリンピックが開催。